Research

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はじめに / Introduction

生命システムに見られる自己組織化や自律性を備えた複雑な現象の原理を解読し,それらの機能を取り入れた人工分子システムを構築することは,基礎科学的にも工学的にも究極的な目標の一つです.当研究室は,生命システムのような非平衡下で動的に自己組織化するシステムの構築原理の解明と,設計・構築・制御手法の構築をめざして研究を進めています.

生命システムは我々の宇宙の中で最も複雑なシステムの一つです.生命システムには,非生命の単純な物質システムにはないダイナミックな自律性,思いもよらない機能の創発,さらには知性(情報処理)など,興味深い豊かで複雑な時空間秩序現象が見られます.生命システムは複雑ではあるけれども,非生命の物質システムと同様に分子などの通常の物質系からできており,材料的には本質的な違いはありません.

それでは,非常に多様な種類の分子を混ぜて,小さな容器の中に閉じ込めたら,それは生命システムになるのでしょうか.おそらく,部分的には生命システムの持つ機能を再現することができますが,これだけでは生命システムそのものにはならないでしょう.その違いは何なのか,両者の境界は何なのか,ということを明らかにしていくこと,および,その過程で得られた原理を応用して新しい科学技術を生み出していくことが当研究室の研究のテーマです.特に,物理科学の立場で,すなわち,生命現象は特殊な物性現象であるとする立場で研究を行っています.物質系から豊かな自律性を生み出す研究プロセスです.「自律性」は生命システムを構成する物質群が示す物性の一つであるという立場です.

近年は,生物物理学・非線形非平衡科学・ソフトマター科学・数理科学・マイクロ流体工学という異分野を融合した基礎科学・応用科学の研究を行っています.これらの成果は,将来的には,自律性・知性のあるナノ/マイクロロボット(生体分子ロボット,DNA分子コンピュータ)・スマート材料(ソフトマターのマイクロ制御,人工細胞)・スマート医薬等の開発に応用されるともに,「生命とは何か?」という問題に迫る基礎科学の方法論になると期待されます.

研究テーマ

研究テーマを以下の3つのカテゴリーに分類しています.それぞれのバナーをクリックすると具体的な研究成果の紹介を見ることができます.

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